春を待ちわびつつ坐禅しました

山寺の高龍寺で、
坐禅をさせていただいています。
山の遅い冬の朝は、
満天の星と張りつめた空気が、重なって、どこまでも続いているようです。
くらい戸外へ出て、車にエンジンをかけて出発です。
寺に到着してもなお暗い。
冷たい空気と薬師如来さまに迎えられて、
小磬(しょうけい)の音を3つ聞いて、坐禅が始まります。
無心、
無心
無心
と頭の中で念じる修行の足らんヤツ

暗かった本堂の中に、
少しずつ
少しずつ
陽が増していく。

体の中にも
お日様の日が少しずつ満たされていく。

小磬の2つの音とともに、
満たされた陽があふれ出る。

今日の始まりです。

そんな感じで、私の朝の坐禅が終わります。
今日も一日良い日になりますように。

私の田舎暮らし2集落の古民家の暮らし

約40年前、東京から、
集落の古民家(当時築100年以上)に移住しました。
ここへ住む経緯は、「私の田舎暮らし1」にありますので、参照してください。
このご時世、
田舎暮らしの人気が上がっているように思います。
集落の古民家暮らしと、
その後の森の暮らしを体験している私の経験が、
これから移住を考えている皆様に、
少しは参考になるかもしれないと思って、
私の田舎暮らし3話を作ってみました。
まず、田舎で生きるために、
生活費を稼ぐ方法を考えました。
本当は、
田舎とは言え、バスに乗って町へ出れば、
何かしら生活費は稼げたかもしれませんが、
そういうことは思いつかず、家で稼げる方法、ま、内職みたいなものです。

大島紬を知り合いが織って稼いでいたので、それを習いに3か月間行きました。
いわゆる賃機(ちんばた)というものです。
織れる状態になっている糸を受け取りそれを機にかけて、織るものです。
それから、
小さいメーカーの糸を染めをしました。

この2つで月に10万なんて稼げなかったと思います。
でも、
それほどお金は使わなかったので、何とか生きて行けたようです。
必要経費は、
家賃25000円くらいだったかなあ。
水は裏山から引きこまれていたのでただでした。
下水もパイプで下の溝に直通で流れてました。
プロパンガスは、一個買いでした。
今は、基本料金プラス使用量に応じて取られますが、
中身のみの一個買いはかなり得です。
このシステムは今はないようです。
後は、電気代と冬の灯油代と電話代。
五右衛門風呂をたくために、
製材所から不要になった木材の木っ端を購入していました。
2トントラックで2,3000円だったかなあと思います。
それからトイレの汲み取り代。
そのくらいだったかなあ。

プラス食費、
当時かなり酒をたらふく飲んでいたので、恐ろしいことに、
酒代はかならかかっていたかもしれません。

田舎で車なしで生活するのは、かなり不便ですが、
当時私は、免許を持たなかったので、
食物は、バスに乗って、町のスーパーに買い出しに出掛けてました。

バス停から家までは、少し距離があったので、大きな荷物を下げて、
歩いて帰るのは、少し大変でしたが、
お金がかかるし、車がほしいともあまり思わず暮らしていました。
家について
とにかく寒い家でした。
家は8畳くらいの畳の部屋が田の字に、
3畳くらいの納戸を囲ってありました。

五右衛門風呂は寒かった。
冬は、寒い家で体が冷え切っています。
冷えた体に合わせた湯加減は、実はぬるい。
そのうち体が温まってくると、ぬるい湯だと体が寒くなる。
一人なので、追い炊きできない。
そこで考えた!
まず、
大きなたらいに、すっごく熱い湯を沸かしておいて、
体が温まったら、それを足します。
当時考え付いた、一人追い炊き方法でした

それから、避けて通れないトイレの話です。
汲み取り式のトイレだったわけですが、
大家さんが、私が住むにあたって、つぶれてしまっていた、
トイレの穴を掘り返したらしくて、その容量は小さかったです。
よって、すぐにたまって、私のお尻に、私のものが跳ね返ってきました。
これは、かなりの恐怖です。
その穴も小さくすぐに、排泄物はたまります。
汲み取りをお願いしても、なかなか来てもらえず、
このトイレは、本当に大変でした。

流せば目の前からなくなる。
当たり前のようで、当たり前じゃない、
このシステムを享受できること、
あらためて多くの人々に感謝したい。

大家さんに、借家人なので、町内会の田舎版のような
組組織には入らなくてよいといわれました。
それでも、ごみは組のごみ集積場に捨てて良いといわれました。
大家さんは、この家が生まれ育ったところなので、
とても愛着があったのではないかと思います。
草取りをしない私に変わって草取りをしてくれたり、
でも私も、好きな草花を植えていたので、
大家さんから見たら、雑草ぼうぼうのような庭になったかもしれませんが、
それなりに、愛着はありました。
知らぬ間に、私が植えた草がなくなっていることもありました。
私には、お爺さんとの戦いのように見えましたが、
それなりにお爺さんは私のために、やってくれてたんだと、
今は思います。
しばらくしてお爺さんは、亡くなりました。
きっとこの生まれ育った家が、心配だったのでしょう。
今なら仲良くできるんですけど、その時の私には、
できませんでした。

それから、年一回の消防団の出初式の時に、各家を放水します。
その時に消防団にお金を払うように言われました。

この消防半纏羽織った消防団が、彼らの消防車で屋根から派手に放水しました。
家に虹ができるほど派手なものでした。
私は、放水と虹を飽くことなく見とれていました。

どんど焼きの数日前になると、
隣集落の鎮守の森に、
しだれ枝をたくさんつけた大木がたちました。
枝にはカラフルなダンゴのようなmのが沢山ついていました。
私の家から見える、村の伝統を受けて立っている大きな木はとてもきれいでした。

毎年順繰り同じように行われる、
人々が受け継ぎつけ渡す村の行事を
感じられたことは、しあわせでした。

集落住まいに不安を感じる方は、やめたほうが良いと思います。
私は、何も知らなくて、
無鉄砲にとびこんでしまいましたが、
たまたま、周囲の方が良い人たちでうまくいきました。

次から次に繰り返される人々の生活あるいは伝統の伝達者の一員になりたい方は、
飛び込んでみてください。

あなたが心底望めば、きっと、受け入れてもらえるのではないでしょうか?

私の田舎暮らしNO1

私は、高度成長期の時代を地方のコンビナートの街で、大きくなりました。
ブルトーザーガンガン走らせ、山を削るのが正義の時代。
コンビナートの煙突からは、煙が誇らしく昇っていました。
私は、そんな昭和の申し子!The,ShouwaBBAでございます。
自然一杯の毎日ド田舎暮らしの生活経験は、27歳までありません。
唯一、夏休みに中国山地の母の実家で過ごす、田舎暮らしがとても楽しみでした。

そういう田舎にあこがれを持っていた私ですが、
若いうちは、刺激のない地方都市の暮らしに飽き足らず、
東京に行けば、たくさんの刺激にぶち当たるだろうと、
後先考えず、
突然、上京しました。
その後、約8年くらい経過後、

田舎暮らしを27才の時に決めて、
その拠点を探しました。

田舎暮らしは、囲炉裏と五右衛門風呂とかやぶきの家と、
なんとなくイメージしていました。

そして、古い家で、昔の人がそうであったように、
愛する家族のために着物や敷物などの布を織る。

味噌や醤油、梅干し、などを作る。
そういう生活の伝達者になれればいいなあと思っていたのですが、

よく考えてみたら、私に家族はなく、コミュニケーションをとるのは苦手、
まあ、
恰好のみの、伝達者ぶりっ子だったような。
伝達者になるには、そういうとこに嫁に行くのが一番いいだろうけど、
私の性格では絶対無理。

よって、
やってることはただの
自己満足ってことかなあ(/ω\)

まあ、いいか、
あんまし考えんようにしましょう。

授かった命に感謝し、世界に一人の自分に感謝し、
日々暮らしていることが、
いつの世でも、
私たち一人一人が、時代の伝達者なのでしょう。
て、ことで、、、、、、、。

ともあれ、
思い立ったので、すぐに物件を探し始めました。

まず、富士山方面へ、
大月から富士急行に乗り換える間があったので、大月の街を歩いていたら、
不動産屋があって、
こんな家ありませんかと、
尋ねたら、あるよと言われて、
その足で見に行きました。

その家は、
私の想像していた大きな屋根が縁側まで下りている日本昔話のような、
中国山地の母の実家のようなものではなく、

屋根は短く、建物に対しては、小さい。
養蚕室のある2階建てで、
建物が険しくそそり立っているような感じでした。

季節は、たぶん11月くらいだったのかなあ。
畳には、無人だった家の年月分のほこりが積もっていた。
意を決して、靴を脱ぎ上った畳は、とことん冷たかった。
家全部が、
人が住むことを拒んでいるように見えた。

しかし、
当時の私は、
この家に住むことが、どこかからの任務に思えた。
一人、上京した時のように。

数日後、当時付き合っていた夫と、友達夫婦にこの家を見せました。
みんないいじゃない
と軽くいったように思いましたが、
後になって、
この家を始めてみたときは、
一人で、この家に住むなんて、
と、
えらく驚愕したと、3人とも言ってました。

それから、
動画の中に出てくる文化住宅ですが、
皆様ご存じないでしょうが、
私の子供時分、なんでも、文化をつけると、
ハイカラだったんです。
文化鍋、文化包丁、文化住宅、文化刺繍、
文化は魔法の言葉。

私、文化って好きかも。

では、古い家に住むまでのお話でした。
次回は、
第2話
古い家での田舎暮らし、
お風呂、虫やネズミが出た話、囲炉裏のこと、
隣近所や大家さんとの関係などの
田舎暮らし全般についてです。

第3話は、今の家、森の中の暮らしになります。